【実録】オレオレ詐欺撃退!~前編~
こんにちは!事務局のNです。
「神保町地区でビッグニュースがあったので
ぜひ『こちら神保町』で記事にしてみてはどうか!」
との声を受けて取材に行かせていただきました(^^)
★取材をもとに作成した再現ストーリーですので
実際と文言等多少異なる部分がありますがご容赦ください。
その事件が起こったのは今年1月末・・・。
午前8時40分ごろ、Aさん宅の電話が鳴りました。
※以下会話 青:Aさんのご子息?(仮名:B太郎) ピンク:Aさん
「もしもし、あのさぁ~」
「もしもし、B太郎?」
「そう!実は、
大切な書類と携帯や財布が入った鞄を失くしちゃって、
一緒にいる上司の携帯を借りて電話してるんだ。
さっき丸ノ内警察署に遺失物届を出したから、
お母さんに連絡がいくかもしれない。
何時ぐらいまで家にいる?何時ごろ帰ってくる?」
「9時には仕事に行くわよ。12時ぐらいには帰ってくるから。」
以前にもご子息の名を語った怪しい人物から
電話を受けたことのあるAさんは、この会話だけでピンときます。
『これはオレオレ詐欺だ・・・。今回は捕まえてやる!』
Aさんはさっそく警察に通報します。
~午前9時前~
再びAさん宅の電話が鳴りました。
「丸ノ内警察署遺失物係の××と申します。
息子さんの鞄が見つかったのですが
中にはカードケースしか入っていませんでした。」
「分かりました。息子に伝えておきます。」
最初の電話の話通り、
遺失物係を名乗る男性から電話が入りました。
そしてその後、通報を受けていた警察がAさん宅へ到着します。
再び何らかの連絡をしてくるであろう12時に向けて準備を進めます。
~正午ごろ~
「もしもし、僕だけど警察署から連絡はあった?」
「鞄は見つかったみたいだけど、カードケースしか入ってなかったそうよ。」
「そうか・・・。実は、その書類は本当に大切なもので、
弁償するのに急遽500万円必要になりそうなんだ。
鞄と一緒にキャッシュカードや本人確認書類も失くしちゃって
自分では今用意できないから、お母さん用意できない?」
「え~!・・・200万円ぐらいだったらなんとか用意できると思うわよ。」
「ありがとう!来週の水曜日ごろには返すから!ちょっと上司に代わるね。」
「もしもし、B太郎さんの上司の◆◆と申します。
この度はお母さんまでご迷惑おかけして申し訳ありませんね。
書類を失くした時に一緒にいた私にも責任があるので
残りの300万円は私が用意しますから、
お母さんももし用意したなら使わせてもらいますね。」
そして一度電話は切れます。
~その20分後~
再び電話が鳴りました。
「僕だけど、実は、
失くした書類らしきものが大宮に届いているみたいなんだ。
本人が取りに行かなくちゃいけなくて僕は大宮に向うから
お金の受け取りは使いの者に行かせるね!今、手元に200万円あるの?」
「うん、前に下してきてたものがあるわよ。」
「じゃあ、お札をまとめてる帯に書いてある番号と銀行名を教えて。」
(警察が用意しているのは偽のお金のため帯に番号などありません。)
「そんな薄くて小さい文字読めないわよ~!」
「ならいいや。あと中身が見えないように
封筒に入れてテープでぐるぐる巻きにしてもらえる?
電話越しにそのテープの音を聞かせて欲しいんだ。」
(Aさんは演技でテープの音だけ聞かせます。)
「お母さん、あとどれぐらいで家出れる?」
「5分もあれば出れるわよ。」
「じゃあ、家を出て右側の路地を進んで
突き当りを右に行くと公園があるよね?
その公園を右手に見ながら大きな通りまでの道をゆっくり歩いてて。」
「分かったわ。」
「お金を受け取りに行くのは、信頼できる△△って奴なんだけど
中身はお金だとは知らせてないから書類ってことで渡してね。
そいつと会えたら、『△△さんですか?』って聞いてみて。
向こうは『B太郎さんのお母さんですか?』って聞いてくると思う。
それでお互いを確認し合ってお金を受け取り次第、
僕に電話が来るようになってるからさ。」
そしてAさんは、指定された場所に向かったのです・・・。
~後編へ続く~